百貫でぶ

  • 「マジー?」「ウゼー」と、何のことやらわからないのが、今風の若者用語。
     言葉の乱れ、語彙の貧困と批判されるが、意外に無関心なのが悪態語の衰退だ。
     「おしゃれしゃれても惚れ手がないよ」
     「でぶでぶ百貫でぶ電車にひかれてぺっちゃんこ」
     「かっちゃん、数の子にしんの子」
     「みっちゃん、みちみち、うんこ垂れて、紙がないので手で拭いて、もったいないからなめちゃった」
     かつての子供たちは悪態の応酬のなかで成長し、大人になっても「またも負けたか八連隊、金鵄勲章くれんたい」
     などと揶揄していた。
  • 品がない、言われた方に心の傷が、と嫌われたのだろう。
     しかし悪態は実りを予祝する神と土地の精霊との言語合戦に由来するともいい、大昔から日本人は悪態好きであったらしい。
  • 昨今の子供たちがキレやすく、叱られるとすぐにむかつくのも、  悪態に耐え、切り返した経験が乏しいからではないか。
     子供のうちから盛大に悪態を浴びせてやろう。
     きっと必死に言葉を探して、言い返す快感を知ると思うのだが……。 (群星)