夏歌う者

  • 今年の夏は暑かった。まだ暑い。で、先月は通信も臨時休業致しました。
     早く涼しくならないかと空を仰ぎながら、どこかで夏が去るのを惜しんでいる。
     子供のころの夏休みが終わるのを嫌う気持ちとは違う。
     盛りが過ぎていく、人生も終盤に近づくのだなあという寂しさである。
  • 夏という言葉は朝鮮語、満州語などアルタイ語で「若い」「新鮮な」を表す言葉と同源との説がある。
     夏が去るのは新鮮さが薄れ、若さを失うこと。寂しいはずだ。
     若者の夏だからこそ思い切り遊びたいのに、昔から夏に怠けるのを諫める言葉が目につく。
     童謡でも「怠りいさむる夏は来ぬ」と歌わせるし、ことわざでも「夏歌う者は冬泣く」という。
  • 夏に働かず歌い暮す者は、冬になって飢えと寒さに泣くという意味で、童話でいえばアリとキリギリス。
      わからないではないが、暑さに負けて外出もできぬ年寄りが、若さを僻んで言った小言に違いない。   さて中年の秋、老年の冬到来だ。かかってこい若造!と空元気でも出してみるか。(群星)