判官びいき

  • 判官(ほうがん)びいきといえば、
    源家の薄命の英雄、九郎判官義経に寄せられた同情に発し、弱い者、不運な人に肩入れすることを意味する。ちなみに判官は律令制時代の役所の幹部で、長官(かみ)、次官(すけ)に次ぐ役職とか。
  • 長引く不況、相次ぐリストラ、
    おまけに牛や鶏まで病気に冒される平成の今、一身に判官びいきを集めているのが、名前だけは明るい高知競馬の牝馬ハルウララだ。昨年暮れには初出走以来の100連敗を記録、それでも単勝の馬券は1・8倍で一番人気というから、前代未聞だ。
  • 人間では、大相撲の高見盛だろうか。
    小結まで上ったのだから弱くはないが、ロボコップの異名を取った仕切り前の過剰なまでの気合いの入れ方は、気の弱さゆえという。この初場所は4勝11敗だったが、テレビCMにまで出て、人気は横綱以上。
  • 負けても負けても走り続ける競走馬に自らを託し、
    弱気を抑えて相手に立ち向かう力士に声援を送る。本来、少数派のはずの判官びいきが、これほど大きな声になることも珍しい。
     義経に対する肩入れ以来、判官びいきの背後には時の支配者、メジャーな存在に対する批判が潜んでいる。平成・小泉の御代もそれだけ庶民の不満が鬱積しているということではないのか    (群星)